「悪魔払い」てんぐ駆ける 鹿沼・板荷のアンバ様

下野新聞
2019年3月4日

 無病息災や家内安全を願う鹿沼市板荷地区の伝統行事「板荷のアンバ様」が2日、同地区で始まった。みこしやてんぐ、獅子などの一行が地区内の家々を回り、悪魔払いを行った。3日も行われ、2日間で計260軒を回る。

 市の無形民俗文化財に指定されており、アンバ様は村内安全の神として地域の信仰を集めている。同地区の日枝神社で神事を行った後、おはやしの演奏とともに一行が出発した。

 民家の中に大てんぐ、小てんぐが駆け込んでくると「アンバ大杉大明神、悪魔払って、ヨイのヨイのヨイ」と唱えた。

 同所、会社員渡辺昭雄(わたなべあきお)さん(71)は「家族みんなが健康に暮らせるようにと願った」と話した。