パウンドケーキ商品化 日光の「二宮尊徳プロジェクト」 酒かす、たまり漬け使い3種類 

下野新聞
2019年2月8日

 【日光】今市が終焉(しゅうえん)の地で知られる二宮尊徳(にのみやそんとく)の足跡を生かした商品開発などを目指す「二宮尊徳プロジェクト」(西岡一明(にしおかかずあき)実行委員長)は、地元産食材の酒かすやたまり漬けなどを使ったパウンドケーキを開発し商品化した。10日、今市の道の駅「日光街道ニコニコ本陣」でテスト販売する。

 同プロジェクトは、日本商工会議所の支援を受け、日光商工会議所会員らが2015年度に立ち上げた。各地を復興した尊徳にあやかり、地域の活性化に取り組む。17年度は、宇都宮短大付属高調理科の生徒約20人の協力を得て、酒かすやたまり漬けを使った3種類のパウンドケーキを開発し試作した。生徒たちは地元の歴史も学び、開発に生かした。

 本年度は、このレシピを基に、市内の事業所が販売可能な商品に改良。シンプルな「プレーン」と、たまり漬けや湯波入りで、酒やワインとの相性も良い「ケークサレ」、ユズの香りが特徴の「さけかす」が完成した。これらは「NIKKO金次郎Pound Cake」と名付けられ、1箱3個入り、千円(税込み)で販売される。箱には、尊徳が背負った薪をプリントした。

 10日は70箱を用意。開発に携わった生徒6人らも参加し、販売、宣伝する。西岡実行委員長(65)は「パウンドケーキには難しい素材を、うまく利用できたと思う。今後は同道の駅などでの本格的販売を検討し、中心市街地の活性化につなげたい」と話している。

 テスト販売は午前11時~午後3時。(問)同商議所今市事務所0288・30・1171。