日本芸術院会員五人展 茨城県ゆかり、代表作一堂に 16日から水戸

茨城新聞
2018年6月14日

茨城県ゆかりの日本芸術院会員5人の代表作全101点を一堂に展示する企画展「茨城近代美術の精華(2)-日本芸術院会員五人展」が16日、水戸市千波町の県近代美術館で開幕する。同館の開館30周年を記念して開かれる同展。本県の美術界を第一線でけん引する巨匠たちの個性豊かで創造性あふれる円熟の美を味わうことができる。 

日本芸術院は美術、文芸、音楽などの分野で芸術上の功績が顕著な芸術家を優遇するための栄誉機関。1919年に帝国美術院として創設され、その後の改組を経て、47年に現在の名称に変更された。文科大臣が任命する同芸術院会員は、国が認めた芸術家、日本を代表する作家ともいえる。120人以内で構成される現在の会員は101人。その内、美術分野は46人となっている。

今展は92年に開催した「日本芸術院会員による茨城近代美術の精華-今日の栄光展」の第2弾。本県の芸術文化の発展に多大な功績を残し、現在同院会員として活躍する5人の作家に焦点を当てる。

出品作家は、両親が本県出身の川崎普照(ひろてる)氏(彫刻)、北茨城市生まれの蛭田(ひるた)二郎(じろう)氏(同)、ひたちなか市生まれの那波多目(なばため)功一(こういち)氏(日本画)、牛久市在住の山本文彦(ふみひこ)氏(洋画)、水戸市在住の能島(のうじま)征二(せいじ)氏(彫刻)。日本の美術界をリードする作家が顔をそろえる。

卓越した作品を制作する作家たちの作風や創意は個性に富む。川崎氏は自然そのままの人間の姿を実直に見つめながら人体表現を追求。蛭田氏は詩情豊かで甘美な叙情性を漂わせる。那波多目氏は生命のはかなさと力強さを夢幻の内に描き出す。山本氏は透明感のある女性像やさまざまな生命体を幻想空間の中に集積。能島氏は尊い生命に思いをはせながらみずみずしい女性像を表現する。

今回は各作家の初期から現在に至る代表作20点ずつを展示。それぞれの活動の軌跡をダイジェストで振り返る。円熟の境地を迎えた作品の背景には、横山大観や中村彝ら数多くの優れた美術家を生んだ茨城の風土もうかがうことができる。

同館の尾崎正明館長は「日本芸術院会員の作品を通して、現在の茨城の美術の魅力を肌で感じてほしい」と話す。

同展は8月12日まで。午前9時半~午後5時。入場料980円(一般)。月曜休館。会期中、16、24、30日、7月8、14日の午後2時から、出品作家が自身の作品について語るアーティストトークを行う。

地図

地図を開く 近くのニュース