水戸芸術館「水戸の風2018」 作家の思い、情熱を映す 来月8日まで7部門29人

茨城新聞
2018年6月11日

水戸芸術館現代美術ギャラリー(水戸市五軒町)で開かれている美術展「水戸の風2018」では、水戸市の芸術文化の発展に貢献し、中央でも活躍する29作家の近年の大作を紹介している。今回で4回目の開催となり、回を重ねるごとに洗練される同展。水戸美術家連盟会長として初回から中心を担う日本芸術院会員の彫刻家、能島征二氏に歩みや見どころを聞いた。

「会派を超えた水戸代表作家展を水戸の芸術文化の拠点である芸術館で開催し、芸術界の向上につなげたかった」

その熱意に同市と同芸術館が賛意を示し、両者の協力の下、2001年に実現。水戸から芸術界に新しい風を吹かせたいという作家らの思いを乗せ、「水戸の風」は初開催された。

その後、07年に市芸術祭の40周年に合わせ2回目。3回目の10年は、08年に同市文化栄誉賞を受けた能島氏の受賞記念展と同時開催した。移りゆく芸術文化の節目などを機に、活躍中の作家の作品を通して水戸の美術界の「今」を紹介してきた同展。今回は市芸術祭の50回目を記念した特別展として幕を開けた。

「作家が今感じている思いや情熱を作品に映し出している。さまざまな分野の作家の多彩な作品を一堂に鑑賞できる魅力がある」

8年ぶりとなる今展は日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書、写真、デザインの7部門で構成。能島氏をはじめ、同連盟をけん引する作家29人が選出され、計56点を出品している。

会派を超えた作家の選出が各作家の創作意欲を高めるなど、いい刺激になっている。特に今展では、それぞれの個性を生かしながら新しい作風に挑戦する姿勢が随所に。時代を象徴する美術展の真骨頂を間近で感じ、楽しむことができる。

また、円熟の美を追求する巨匠作家の背中を追うように、若い力が各部門で成長。中央でも顕著に作品を発表し続ける次世代を担う作家らが「新たな風」を吹かせている。

「この展覧会に選ばれたいと、若い作家が頑張ってきた結果。ベテランと若手が互いを高め合いながら、水戸の芸術文化をさらなる発展に導きたい」
◇ ◇
会期中の30日午後1時半から、出品作家が来場者と共に作品を鑑賞するギャラリートークを行う。

「水戸の風2018」は7月8日まで。午前9時半~午後6時。入場無料。6月15~18日は休展。月曜休館。

出品作家は次の通り。(順不同、敬称略)

【日本画】▽宮本覚次郎▽飛澤龍神▽鎌田理絵▽太田泰助

【洋画】▽磯崎俊光▽清水優▽鎌田道夫▽町田博文▽植野睦夫▽立見榮男▽宇留野信章

【彫刻】▽能島征二▽平戸司郎▽槙野仁一▽鈴木徹男

【工芸美術】▽井上壽博▽渡邊信雄▽田仲範子▽井上英基

【書】▽吉澤鐵之▽山内香鶴▽山内白華▽辻敬齋

【写真】▽藤井正夫▽島利宣

【デザイン】▽小瀬勝彦▽七字純子▽岡喜一▽島田裕之

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