28日から県五浦美術館 「今西コレクション」90点 肉筆浮世絵 時代たどる

茨城新聞
2018年4月24日

故今西菊松氏が集めた希少な肉筆浮世絵から浮世絵史をたどる「熊本県立美術館所蔵 今西コレクション 肉筆浮世絵名品展」が28日から、北茨城市大津町の県天心記念五浦美術館で始まる。気品漂う全身美人画に巧みに描かれた女性の姿態から流行の変遷も見て取れ、同美術館は「幅広い年代の肉筆浮世絵をまとめて紹介する展覧会は県内初」と来館を呼び掛ける。

今西氏は熊本市生まれ、NHK熊本放送局の職員だった。収集した美術品は「今西コレクション」と呼ばれている。中でも絵師が実際に描いた希少な肉筆浮世絵の質は高く、多くの絵師の作品を網羅。今西氏の没後の1988年、遺族が約230点を熊本県立美術館に寄贈した。

その一部、江戸時代から近代にかけて活躍した絵師の美人画や役者絵など肉筆浮世絵の魅力を同展で紹介する。長身の8頭身美人画で人気を博した鳥文斎(ちょうぶんさい)栄之(えいし)(1756~1829年)「桜下美人逍遙図」をはじめ、歌川国芳(1797~1861年)「二枚櫛花魁立姿図」や河鍋暁斎(きょうさい)(1831~1889年)「閻魔庁図」など90点が展示される。

作品は描かれた年代別に展示される。風俗画からやがて近代の美人画へと姿を変える浮世絵史の沿革をたどれるほか、詳細に描き込まれた女性の髪型や着物の華麗な文様から当時の流行の移ろいがうかがえる。

28日に茨城大の小泉晋弥教授らが「浮世絵に見る江戸の生活」と題して講演するほか、29日と5月26日には展覧会担当者が作品を解説するギャラリートークも行われる。

同展は6月10日まで。入場料720円(高大生510円、小中生310円)。午前9時~午後5時。30日を除く月曜休館。

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