《旬もの》柳田農園(常総市) 完熟トマト、味わい濃厚

茨城新聞
2018年4月15日

常総市の鬼怒川近くにある柳田栄一さん(70)一家が営む柳田農園はイチゴとトマトの栽培農家。水を与えずに育てたトマトは、実が詰まって味が濃いと、直売だけで売り切るほどの人気だ。

就農して約50年という栄一さんと次男の和也さん(38)がトマト、長男の浩一さん(42)がイチゴの栽培を主に担当する。この時季、イチゴとトマトの収穫が重なり、忙しい日々を過ごす。

トマトは3~7月上旬、イチゴは11月半ばからゴールデンウイーク明けごろがシーズン。この日も箱詰めなどの作業を行いながら、イチゴやトマトを買いに訪れる客の対応に追われていた。

同園では大きさの違う大玉、中玉、ミニトマトを栽培する。大玉のハウスを栄一さんに案内してもらった。つやつやとした真っ赤な実がなっていた。葉は少々よれ気味だ。

というのも、同園では定植時に水を与えるだけで、その後は収穫まで水を与えない栽培法を取り入れている。「定植時の水やりは大事。根がよく張るように1週間ぐらい水を掛ける」。水掛けせずに育てたトマトは「味が濃くなる。甘みもつく。実がずっしりと重く、品質が安定する」。

「実が大きく育たない」。水を掛けずに栽培する苦労も。「そのため通常よりも実を少なくしている」。土作りにも力を入れる。肥料は有機質がほとんど。さらにアミノ酸肥料や酵素を使用。収穫が終わった夏に、太陽熱による土壌消毒を行っている。

約40年前、市場出荷から直売へと徐々に切り替えた。客から要望や味の感想を直接聞き、おいしいトマト作りに取り組むうち、「お客さんは水を掛けないで育てたトマトの味がすぐに分かった。水を掛けると味が落ちることに気付かせてくれた」と振り返る。市内にある直売所はトマトの収穫の時季だけ開く。午前中で売り切れてしまうほど定着している。

栄一さんはトマトもイチゴも「完熟が絶対」と言い切る。「おいしいトマトの見分け方は」と尋ねると、黙ってトマトをもぎって差し出した。へたぎりぎりまで真っ赤に熟したトマトは、みずみずしく濃厚な味わいだった。

■メモ
柳田農園
▽住所は常総市三坂町1308
▽(電)0297(22)9846
柳田農園直売所
▽住所は常総市諏訪町の諏訪神社境内
▽営業期間は3月中旬~7月初旬。午前10時半~売れ切れ次第終了
▽定休は日曜

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