《まち歩き・里歩き》スタート ふるさとの広場(明和町南大島) 至る所ナシ出合う

上毛新聞
2015年10月8日

 関東平野に位置する県東部の明和町は、県内屈指のナシの産地として知られる。この時季、町内のナシ農家はみずみずしい実の収穫に大忙しだ。秋の果実を楽しみつつ、地元の魅力を見つけようと散策に出掛けた。
町役場近くのふるさとの広場を出発。文化館やグラウンド、テニスコートなどが整備され、南大島、新里、田島の三つの字にまたがる大きな公園だ。
ここには、1998年の町制施行を記念して制作された月と太陽を組み合わせた町章のモニュメントがある。その周りを子どもたちがはしゃぎながら元気よく走り回っていた。同町の新井奏葉(かなは)ちゃん(4)=写真右=と、楓絃(かいと)ちゃん(2)=同左=のきょうだいが「この木の下でたくさんドングリを拾えたよ」と教えてくれた。かわいらしい子どもたちと触れ合い、幸先のよいスタートが切れた。
北東に進むと、南大島浄水場の巨大な配水塔が視界に飛び込んでくる。配水塔にはナシに加え、シクラメンやわい性カーネーションといった町の特産品が描かれている。
春になると約320本が咲き競う桜並木では、サクラの木々の葉が秋らしくほんのり紅色に色づき始めていた。ソメイヨシノが中心だが、1本だけ黄緑色の花を咲かせる「ギョイコウ」が混じっている。ソメイヨシノより遅れて咲く珍しいサクラを、新緑の中から探すのも住民の楽しみになっている。
通称“梨街道”と呼ばれる県道麦倉川俣停車場線を目指す。その途中のスズカケ公園で、鳥のような姿のかわいい車止めを見つけた。町によると、近くに明和東小があることなどから、子どもたちが親しみやすいようデザインしたそうだ。
道路沿いで、ナシの絵が描かれた案内板を見つけた。おかげで、付近に二十数軒のナシの直売所がある梨街道だと分かった。
田島の交差点近くにある「えぇファーム」の直売所に入った。迎えてくれた代表の東秀人さん(37)は「ことしは夏の気候に苦しんだけれど、糖度は乗っているし果肉も軟らかくなった」と説明。味見したナシは、シャリシャリした食感と爽やかな甘さが口の中に広がった。これからの時季は大玉の「新高」といった品種が楽しめるそうだ。
東さんが代表を務める若手ナシ農家のグループ「梨人(なしんちゅ)」は、B級品のナシを活用してドライフルーツを開発するなど新たな挑戦を続けている。地域に根付く産業は、着実に次世代に受け継がれていると実感した。

【コースの特徴】
平たんな3キロのコース。無理なく歩けるが、県道は車に注意を。

【寄り道したら】癒やしのカフェ まつぼっくりHouse
東武伊勢崎線の川俣駅へ足を延ばし、近くの住宅街にある「雑貨Cafe まつぼっくりHouse」で一休み。カントリー調の家具やリース、ブーケが並び、店内はぬくもりある雰囲気に包まれている。
ケーキセット(650円)は、ドリンクと一緒にオーナーの南雲みゆきさんが手作りするケーキが楽しめる=写真。この日は「カラメルリンゴのカントリーケーキ」だった。甘酸っぱいリンゴにカラメルが絡み、すっきりした味わいだ。
フラワーアーティストの南雲さんが、自宅で10年前にオープン。女性を中心とした来店客が、思い思いのひとときを過ごしている。午後2時までは、ランチも提供。南雲さんは「のんびり過ごしたい人にぴったりの店。癒やされに来てほしい」と話す。
午前11時~午後7時。日~火曜と祝日は休み。問い合わせは同店(☎0276・84・5614)へ。

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