土産に手作りおにぎり 北茨城・二ツ島観光ホテル

茨城新聞
2018年2月22日

北茨城市磯原町二ツ島の海岸沿いに立つホテル「磯原温泉 二ツ島観光ホテル」で、泊まり客へのお土産として提供している手作りの焼きおにぎりが、「無事に帰宅するまでを見守ってくれるお守り」として喜ばれている。「もったいない」の気持ちが、「おもてなし」の心遣いにつながり、記憶に残るサービスに結び付いた。同ホテルでは「旅の思い出の一つになれば」と話している。

同ホテルは太平洋が間近な全室オーシャンビューのホテル。メインは海鮮料理で、冬はあんこう鍋、春はシラウオの鍋、夏は海水浴客などでにぎわう。

宿泊客がチェックアウトする際、お土産として焼きおにぎりを手渡すようになったのは10年ほど前。女将(おかみ)の中野玲子さん(65)が「朝食も食べずに早朝に出発する宿泊客におにぎりを用意したところ大変感謝された」ことと、「夕食で食べ切れなかったご飯がもったいなかった」という宿泊客のリクエストに応えたことが始まり。

おにぎり作りは早朝5時ごろから、ご飯としょうゆ、七味唐辛子を交ぜて女将ら女性スタッフが握り、少し冷ましてから焼く。コメは地元のコシヒカリ、しょうゆも地元産だ。

焼きおにぎりはビニールの袋に宿泊客の人数分を入れてプレゼント。最初は「ほっとおにぎり」のシールを貼っていたが、いつしか「お守り神話」が生まれると、「女将の安全祈願」に替わった。女将さんは「たいそうな意味で始めたことではないが、お客さまが喜んでくれたので続けている」とにっこり。常連客の中には楽しみにしている人もいるという。

宿泊客は朝食を済ませたばかりなので、フロントスタッフは「おなかいっぱいでしょうが」と笑顔で手渡す。受け取った客はちょっと驚きながら喜んでくれる。千葉県の70代の男女5人グループで宿泊した小倉一益さんは「夕食も朝食もおかずがいっぱいで、おひつに残してしまったご飯がもったいないと思っていたところ。つやがあっておいしかった。車の中で食べたい」と笑顔で受け取っていた。

中野吉規常務は「いつの間にか、そんな話になっていた。スタッフ一同、お客さまが楽しい思い出とともに旅行を無事に終えられるように願ってプレゼントしている」と話す。二ツ島観光ホテル(電)0293(42)0183

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