伊勢崎銘仙 世界へ発信 復活の併用絣 英V&A、20年に展示

上毛新聞
2018年1月28日

伊勢崎市民有志が復活させた伊勢崎銘仙の一つ、併用絣(がすり)の着物が、芸術とデザイン分野で世界最高峰とされるロンドンのビクトリア&アルバート博物館(V&A)の着物の企画展で、2020年3月中旬から7月初旬まで展示されることになった。伊勢崎銘仙や本県の絹文化の魅力を世界に発信する場となり、復活を主導した関係者は喜んでいる。

V&Aは併用絣の着物や、糸を染める工程で使った型紙などを年度内に永久保存する。V&Aのアナ・ジャクソン東洋部長が25日、保存についての打ち合わせのため、デザインを担当したテキスタイルデザイナー、須藤玲子さんの関わる店舗「NUNO」(東京・六本木)を訪れ、展示時期を伝えた。
店舗では復活を主導したいせさき銘仙の会代表世話人の杉原みち子さんや会員の金井珠代さんが、反物や型紙を前に、織り方や糸の染め方を説明した。
アナ部長は「(高級品だった)シルクを一般人が着られるようになったのには、銘仙の果たした役割が大きい」と指摘、「価値ある併用絣の技法を、工程とともに保存することはとても大切」と評価した。杉原さんは「銘仙を通じて世界的な交流ができるのは、技術を確立した先人がいたからこそ。感謝したい」と喜んだ。

 

【写真】須藤さん(右から2人目)から併用絣の技法について説明を受けるアナ部長(左から2人目)

 

#21世紀銘仙

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