古河のニガウリ、市民に魅力伝える 加工品開発メニュー研究「まずは郷土料理」

茨城新聞
2017年12月12日

古河市が特産品のニガウリ(ゴーヤー)の認知度アップに力を入れている。今秋から市内飲食店に向けたメニューの提案や、加工品を使った料理を試作。今後も開発やPR方法の研究を継続する方針だ。同市産は主に首都圏に出荷され、多くの市民は同市を産地と知らないのが実情。市農政課は「まずはニガウリを郷土料理として広め、いずれは全国に一大産地として定着させたい」と意気込む。

11月21日、同市東山田の三和農村環境改善センターで「加工品研究会」が開かれた。地元の農産品を使った加工食品開発に取り組む「食遊三和」(荻野利枝委員長)の女性5人が参加。材料には冷凍をはじめ、干したり酢漬けにしたりしたニガウリが用意された。

同日は、メンバーの船橋智子さん(58)が考案したスープを調理。赤カブやセロリなどの野菜を煮込み、揚げたり炒めたりしたニガウリを加えた。つくだ煮やふりかけとともに試食すると、女性たちは「おいしい」と表情を緩ませた。

ニガウリは、食欲増進効果のあるモモルデシンやビタミンCが豊富。同市では「惚(ほ)ろにがうり」のブランド名で生産されており、苦味が少ないのが特徴だ。今年10月末時点の生産量は約432万トン。販売額は1億3400万円を超え、県の青果物銘柄産地の指定を受けている。

ただ、JAを通じた出荷先は県外がほとんど。道の駅や直売所以外の店頭に並ぶのはまれで、市農政課の担当者は「多くの市民は産地と知らない」と話す。収穫時期は6~10月のため、認知度向上には保存により通年利用できる加工品の開発も課題に挙げられる。

市は本年度からフードアナリストの藤原浩さん(53)をブランディングアドバイザーとして招き、食を中心とした同市のイメージ向上に着手。藤原さんが独特の形状や栄養価に可能性を見いだして、「取り組みの手本にしたい」と研究を始めた。

飲食店関係者が参加した10月16日の調理講習会では、一流シェフのメニュー案2品を試食してレシピを公表。講習会後に参加店が試作品を作るなど、まずまずの反応を見せている。同課は「メニュー化されて需要が増せば、市内の流通量や生産増につながる」と好循環を期待する。

スープを試食した藤原さんは、未完成品としながらも「ニガウリのおいしさを味わえた」と評価。「食の発展には地元で食べることが大切。おいしさを伝えるには『見える化』が必要で、そのためにも加工品やメニュー化を確立させてほしい」と話した。 

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