印に込めた思い 篆刻家の高石峯展 古河 交流書家の作品も

茨城新聞
2017年10月3日

昭和初期から平成にかけて作品を残した当時最高峰の篆刻(てんこく)家、高石峯(こうせきほう)氏(1906~93年)にスポットを当てた企画展「高石峯篆刻展」が、古河市中央町2丁目の篆刻美術館と古河街角美術館の両館で始まった。高氏の篆刻や臨書、創作書作品をはじめ、高氏の刻印を用いた書家の作品150点以上が展示されている。会期は12月10日まで。

韓国出身の高氏は来日後、全国を放浪しながら作品を制作。「近代書の父」といわれる比田井天来氏(1872~1939年)に刻印を認められた。比田井氏はその際、還暦以降の自作品に高氏の刻印を用いることを約束したという。書家の桑原翠邦(すいほう)氏、手島右卿(てしまゆうけい)氏らとも交流を深めた。

生涯で2600点以上残した高氏の作品の特徴は、篆刻と書の一体感と品格の良さ。現在も高氏の作品と人柄を慕う人は多く、刻印を落款(らっかん)印として用いる現代の作家は少なくない。

会場に並んだのは、1943~89年制作の作品。開催初日の27日はギャラリートークが行われ、高氏と親交の深かった書家、吉野大巨さん(66)が作品の解説や高氏にまつわる話を披露した。吉野さんは「込められた思いが伝わる高石峯さんの素晴らしい印を見てほしい」と話した。

ギャラリートークは今後も10月15日~12月9日の間、主に日曜に開催される。入館料は一般300円、小中高生100円。休館日は10月10、20日と11月24日。問い合わせは篆刻美術館(電)0280(22)5611

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