舞い飛ぶ火の粉に歓声 下妻・タバンカ祭

茨城新聞
2017年9月13日

白装束姿の若者がたいまつの炎を荒々しく舞い散らす奇祭「タバンカ祭」が12日夜、下妻市大宝の大宝八幡宮で行われ、災いを遠ざけるとされる火の粉を浴びようと、境内は大勢の人たちでにぎわった。

祭りは午後7時から始まり、拝殿での神事の後、白装束姿の若者が境内に現れ、大たいまつに火を付け、火を囲んで畳や鍋ぶたを石畳にたたきつけ、風圧で消火する故事を再現。その後、若者たちが火の付いたたいまつを観衆に向け振り回すと、周りには煙と火の粉が舞い飛び、参拝者らは逃げ惑いながら大きな歓声を上げていた。

タバンカ祭は、約650年前に社殿の火災を畳と鍋ぶたを使って消し止めたという故事に由来する伝統行事。消火の際に鍋ぶたを「バタン、バタン」とたたいたことから命名された伝えられ、無病息災と五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する。毎年9月12日と14日に行われている。 

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