全国こども陶芸展・入選作紹介(下) 物語の始まり 沖縄県糸満市立三和中3年 新里守礼(しんざとしゅれい)さん

茨城新聞
2017年7月31日

イメージは「海の中で一人読書する自分」だ。「自宅近くに海があり、触れ合う機会が多い。それを作品にしてみたかった」

陶芸家の母の背中を見て育ち、いつしか土になじんでいた。大胆ではなく、緻密さが光る造形作品。「本物の絵本のように、絵・文字ともにこだわった」。その完成度の高さは、審査員長をして「神経が細かいところまで行き届いている」と評させた。

「頑張って作れたから満足している」と、自他共に認める作品に仕上がった。一方で「本当はもっと大きいサンゴの上に本を載せたかった」と悔しさも。その思いの後ろには、沖縄の海の素晴らしさが隠れている。

「第17回全国こども陶芸展inかさま」(茨城新聞社、笠間市、同市教委主催)は8月31日まで、笠間市笠間の県陶芸美術館で開催中。入選と中学3年の作品約250点が展示されている。

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