無形遺産 郷土の誇り 那須烏山・山あげ祭

下野新聞
2017年7月22日

 「烏山の山あげ行事」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の無形文化遺産に登録されてから初めての「山あげ祭」が21日、那須烏山市烏山地区の中心部で始まった。23日まで。

 450年以上の歴史を持つ山あげ祭は、市街地を移動しながら行う国内最大級の野外歌舞伎が特徴。

 厳しい暑さの中、今年の当番町・仲町の若衆らは上演場所で屋台を組み変えるなどして路上に舞台を設営。烏山和紙を張り合わせて作り、背景画となる高さ10メートルを超える大山などを立ち上げた。常磐津の三味線や唄に合わせ、踊り子らが奉納余興「戻橋」などを演じ、観客らは絢爛(けんらん)豪華な舞台に見入っていた。

 初めて見に来たという宇都宮市白沢町、主婦住吉正子(すみよしまさこ)さん(68)は「町の中が劇場のようで面白かった」と満喫した様子だった。

 今年はユネスコ登録を記念し、22日午後3時から全6町の大屋台パレードも実施。期間中、JR烏山駅前など4カ所に飲食店が出店する「おもてなし広場」が設けられるほか、さまざまなイベントも行われる。

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