《旬もの》小野瀬りんご園(常陸大宮市) たわわに実る甘いモモ

茨城新聞
2017年7月16日

久慈川沿いの果樹畑で、ピンクに色づいたモモがたわわに実る。夏の日差しを受け産毛が光り、ほのかに甘い香りが漂う。常陸大宮市の小野瀬りんご園でモモの収穫期を迎えている。小野瀬剛さん(63)にとって忙しい日々が始まった。

剛さんの父、甲子吉さんがりんご園を始めたのが約25年前。その約5年後、モモの栽培も始めたという。約10年前、高齢の父親に代わり剛さんが後を継いだ。
◇ 同園はリンゴとモモ約80アールを栽培する。モモは極早生(わせ)から極晩生まで約20品種を作り、リレーしていく。「(一つの品種につき)収穫は1、2週間程度で、次の品種に切り替わる」

7月はじめ、極早生「ちよひめ」の収穫が始まった。主力の「まどか」は8月上旬~中旬。大玉で果皮がビロードのような濃赤色になり、果肉もかためで赤くなるという。「お盆のお使いものにピークを合わせ、9月上旬まで続く」。モモの収穫が終わりに近づくと、リンゴが始まる。

モモは「傷むのが早い」デリケートな果物。一つ一つ手で実をひねるようにもぎり、熟したモモを収穫する。「完熟で出荷できるのが直売のよさ」。出荷先は同市や大子町の農産物直売所。「品種によって熟期とかたさが違うので、好みに合わせておいしい時期のモモを楽しんでほしい」と直売所用に品種別の熟期表を作る。「最近はかためが人気」と剛さん。

栽培を「始めたばかり」というプラムも少量作る。早生の品種が色づいていた。
◇ モモを栽培する中でも「摘蕾(てきらい)は実を大きくするために重要な作業」と話す。「2月末から3月ごろ、小豆大ほどから花が咲く前までつぼみを約8割落とし、栄養が実に行くようにする」。多くの品種で摘蕾を行う。

「日が照り出すと熟期が早まる。糖度が上がり一気に熟する。収穫時期のタイミングを見極めるのが難しい」と空模様を気にする。今年の出来は「雨が少なかったので少し小ぶりだが、糖度は上がっている」と話す。

「日々勉強。毎年記録しているが生き物や自然が相手で同じにはできない。そこが大変なところであり、楽しみでもある」としみじみ語っていた。(佐野香織、写真は村田知宏)

■メモ 小野瀬りんご園
▽住所は常陸大宮市盛金1494
▽取り扱い場所
常陸大宮市岩崎の「道の駅常陸大宮かわプラザ」、同市諸沢の「やまがたすこやかランド三太の湯」(施設内と仲間の会)、同市若林のJA常陸直売所「グリーンハウス大宮」、大子町頃藤の同「特産物直売所奥久慈」

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