しもだて美術館 滝平二郎の絵本初公開

茨城新聞
2017年7月14日

版画家・切り絵作家、滝平二郎氏(1921~2009年)=小美玉市出身=の希少な手刷り木版画の絵本「裸の王さま」が、しもだて美術館(筑西市丙)で初公開され、注目を集めている。絵本の原本と、原本に収められた多色刷りの木版画の複製全19点。デンマークの作家、アンデルセンの童話「裸の王さま」が、滝平氏による独自のキャラクターを通してユーモラスに描かれている。市役所の資料として保管されていた。完本の存在が確認されたのは初めてという。

同館によると、絵本は滝平氏が1951年ごろ、自らの手で作った約50冊のうちの1冊。市役所の資料整理の過程で見つかった。同館は約1年前から滝平氏の著作権管理者に問い合わせるなどして、作品の情報を集めていた。滝平氏の初期の作品で、親族や親しい友人だけに配られたとみられる。現在は作品を管理する滝平二郎事務所(千葉県柏市)が2冊保管しているが、試作段階のものなどで、完全な本の状態の作品はなかった。

同館学芸員の大木綾子さんは「遺族が保管していた絵本と一部内容が異なるのが興味深い。絵本作家としてスタート地点に当たる。色の合わせ方やバランスなど試行を繰り返している」と話す。

滝平氏は、農村風景などを描いた筑西市出身の版画家、飯野農夫也氏(1913~2006年)と交流があったが、作品が市役所に保管されていた経緯は不明。大木さんは「作られたのは皆が貧しかった時代。題材に『裸の王さま』を選んだのは、社会批評的な意味合いもうかがえる」と考察している。

会期は8月27日まで。 

地図 →

この付近の観光ニュース →

茨城

新調の万灯みこし披露 筑西・羽黒神社、街活性化の一役に

約120m
茨城

筑西・地域おこし協力隊企画 ケーキやクラッカー好評

約220m
茨城

筑西の湖月庵「きぬのまゆ玉」  チョコで黄身あん包む 大臣賞

約290m
茨城

愛好家いざなう、バラのトンネル 筑西

約4.3km
茨城

稽古や土俵入り見よう 10月9日、筑西場所

約4.7km
茨城

みこし勇壮、夏祭り開幕 結城

約9.8km