三国志山車3基で新企画 栃木商議所 10月に都内、市内を巡行

下野新聞
2017年7月11日

 【栃木】絢爛(けんらん)豪華な「とちぎの山車」から、「三国志」の英雄をモチーフにした山車人形3基が「とちぎの三国志『山車人形』まつり」(三国志まつり)として初めて、10月に都内と市内で開かれる二つの祭りに登場する。来年の栃木商工会議所創立125周年に先立つ記念プレ事業で、同商議所や地元自治会の関係者らでつくる実行委員会が6日、設立された。台湾、中国で人気の高い「三国志」に着目し、都内でも山車を披露して、市内へのインバウンド(外国人誘客)を狙う。

 「三国志」の英雄をモチーフにする山車人形は、万町1~3丁目の「劉備玄徳(りゅうびげんとく)」「関羽雲長(かんううんちょう)」「張飛翼徳(ちょうひよくとく)」。10月22日に東京都中央区で開かれる「日本橋・京橋まつり」に参加し、中央通りを巡行。28、29日には市中心部の蔵の街大通りで隔年で開かれる「蔵の街ふるさとまつり」に登場する。

 山車の人形3体は、各町内が幕末から明治にかけて活躍した東京・日本橋の人形師3代目原舟月(はらしゅうげつ)に依頼し制作。同商議所が設立された1893年、記念式典に山車3基がそろって並べられた。

 近年は隔年で開催されている「とちぎ秋まつり」で、ほかの町内の山車6基と共に蔵の街の中心部を巡行している。これまで「三国志」にスポットを当てて3基が同時に披露される機会はなかった。

 「三国志まつり」は、国内外からの観光客に栃木の魅力を感じてもらうきっかけにすることが狙い。同商議所が市内での開催を検討していたところ、「日本橋・京橋まつり」への参加を依頼された。

 実行委は、大川吉弘(おおかわよしひろ)会頭を委員長に10人で構成する。今後、部会を設けて開催に向けて具体的な準備を進める。

 大川委員長は「来年の『とちぎ秋まつり』でも『三国志まつり』として3基一緒に巡行させたい。将来的には『蔵の街ふるさとまつり』と『とちぎ秋まつり』で毎回実施し、毎年見られるといい」と話している。

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