一橋徳川家の秀作刀剣 県立歴史館、武具も展示

茨城新聞
2017年4月16日

徳川氏の御三卿(きょう)の一つ一橋徳川家に伝わる「武具・刀剣」の展示が、水戸市緑町の県立歴史館一橋徳川記念室で開催中。鉄の総合芸術といわれる刀剣の美を、守り伝えられてきた徳川家ゆかりの秀作が伝えている。

同記念室は、1984年に12世宗敬(むねよし)から県に寄贈された6000点以上の家宝を所蔵。一橋徳川家初世宗尹(むねただ)の具足初めに、父の8代将軍吉宗から賜った刀が用いられたと記された日記など、伝来や経緯が分かる刀剣が多く残されている。

重要美術品2点を含む刀剣の展示は、徳川家から宝物として受け継いだりしたもの。9代将軍家重の形見分けの太刀や「最上大業物(おおわざもの)」に列せられた刀工、乕徹(こてつ)(虎徹)の脇差しなど、鎌倉~江戸時代に活躍した刀工たちの秀作がそろう。同館学芸員の田中伸吾さんは「日本刀は平安時代から美術品として鑑賞する文化があった。武器でもあるが、日本の魂や文化財でもあり、GHQから返還後、それぞれの地域に伝わってきた」と解説する。

刀剣は鉄の総合芸術といわれ、日本の伝統的な美と職人の技術が集結。技が細かく美しい彫りが施されている。刀剣を覆う拵(こしらえ)には、螺鈿(らでん)を装飾した水鳥や、波の文や葵(あおい)の紋、龍の彫りなど、さまざまな趣向がこらされ、気品が漂う。ビャクダンの木を表現するように制作されたあめ色の拵は、金や銀箔(ぎんぱく)の上に透き漆が用いられている。「漆は環境の変化に強い最高の塗料」と田中さん。

近年、全国各地の日本刀の展覧会に若い女性が多く訪れるなど人気が高まる。同記念室も「武具・刀剣」のテーマで年に1回展示してきたが、例年に比べ初日の入場者数が約3倍に。名刀が登場するネットゲームの人気の高まりが背景にあるといわれる。田中さんは「若い人が興味を持ってくれると守り伝えるきっかけになる」と話している。5月7日まで。月曜休館。問い合わせは同館(電)029(225)4425

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