下野薬師寺CG復元 閲覧アプリ来月公開 下野市

下野新聞
2017年3月28日

 【下野】市は4月から、戦国時代に焼失したとされる下野薬師寺をカラーCGで復元したパノラマ画像を閲覧できる無料専用アプリ「VR東の飛鳥 甦(よみがえ)る下野薬師寺」を公開する。国指定史跡下野薬師寺跡の史跡整備15周年を記念した事業の一環。スマートフォンやタブレット端末を使いダウンロードし、現在は回廊の一部のみ復元整備されている薬師寺の同史跡内で古代寺院の姿を楽しむことができる。

 下野薬師寺は7世紀末、豪族下毛野朝臣古麻呂(しもつけのあそんこまろ)によって創建されたと考えられている。東国における仏教施策の重要な寺院に位置付けられていたが、9世紀中ごろに大火災に見舞われ、中心部が焼失。その後復興したが、戦国時代の合戦で焼け落ちたと伝えられている。

 県が1966年に初めて調査を行って以降、市などが継続。出土した柱の跡などから大きさを推測したほか、東大寺の転害(てがい)門やほぼ同時代に創建された法隆寺を参考にデータを集め、寺院の構造などを推定し復元した。

 アプリ開発は総務省の地方創生推進交付金を活用した「東の飛鳥プロモーション」事業の一環で、大手印刷会社に委託。専用アプリをダウンロードすれば、史跡内にある5カ所のポイントで当時の下野薬師寺の復元CGの画像を観賞できる。

 例年約7千~8千人が来館する下野薬師寺歴史館では、アプリを体験できるタブレット端末を無料で貸し出す。市は今後、下野国分寺跡など他の史跡でも活用できるようにする方針。

 広瀬寿雄(ひろせとしお)市長は「古代寺院の全容や伽藍(がらん)の配置を復元した試みは、関東では初めて。文化財などの活用促進と観光資源化を進める上で有効となるだろう」と期待している。

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