雲竜渓谷の歴史一冊に 日光市山岳連盟・玄梅さん 56年の経験伝える

下野新聞
2017年3月15日
冊子とパネルを制作した玄梅さん

 【日光】市山岳連盟の玄梅正明(げんばいまさあき)元理事長(74)=花石町=はこのほど、厳冬期の氷瀑(ばく)で知られる女峰山中腹の「雲竜渓谷」の記録冊子「氷の殿堂70年 写真で残す雲竜の今昔」を製作した。56年間の登山経験を元に、同渓谷の歴史や変化を初めて詳細にまとめた。同じ内容のパネルも作り、今月下旬から御幸町の日光郷土センターで展示する。玄梅さんは「空前のにぎわいを見せる雲竜。安全に登山するための参考となれば」と話している。

 清滝町の古河電工職員だった玄梅さんは、16歳で同社山岳部に入り、1961年から同渓谷の登山を続ける。毎年4回ほど入山し、景観などを記録している。

 今冬は病気のため1回しか入山できなかったが、「見物客でとても混雑し、驚いた」と言う。落氷や滑落で負傷した人を知る立場から、歴史を残すだけでなく、来訪者への啓発の意味も込めて冊子を制作した。

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