「い賓閣」研究会 光圀の別邸、模型で再現

茨城新聞
2017年3月13日

水戸藩2代藩主・徳川光圀が那珂川河口を見下ろす高台(ひたちなか市湊中央1丁目)に建て、幕末に焼失した別邸「い賓閣(いひんかく)」の復元を目指すい賓閣復元研究会(高田憲一郎会長)は、30分の1の大きさの模型を完成させた。2006年発見の平面図「い賓閣図」などを参考に設計図を作り、精巧な寺社模型作りで実績のある水戸市酒門町の建築業、横山雄一さん(68)に依頼、10カ月をかけて製作した。高田会長らは「重厚で本格的なものができて感動した」と満足の表情。説明板などを追加し、8月にひたちなか市内で展示する計画だ。

い賓閣は光圀が1698年に建設、「湊御殿」とも呼ばれた。歴代藩主が客を招き酒宴や詩歌の会に興じ、別荘の役割を果たした。しかし、幕末の元治甲子の乱(天狗・諸生の戦い)で1864年に焼失した。

完成した模型は、縦横約180センチの基盤の上に、一部2階建ての建物を、ヒノキを材料に再現。眺めのよい2階建ての「表御座の間」の屋根は、木材の薄板で施工したこけらぶきだったことから、その部分には東日本大震災で被災して取り壊された「ふるさと懐古館」の柱を活用した。同別邸は建築面積千平方メートル、30部屋あったという。

高田会長によると、模型作成は、復元に向けて調査報告書(2013年3月発行)をまとめた時から考えていた。精巧な好文亭模型を横山さんが水戸市に寄贈したという話を聞き、「この人になら頼める」と思って15年12月ごろ、横山さんにい賓閣模型製作を打診。昨年5月から製作に取り掛かったという。

模型製作には、調査報告書に掲載した平面図「い賓閣図」や「湊御殿屋敷図」をはじめ、立原杏所画の「那珂港図」などと復元イメージ図を活用した。

水戸市元石川町の横山さんの作業場で今月2日、復元研究会のメンバーが完成した模型に“対面”した。

横山さんは「取り掛かると、屋根に反りを入れるなど大変だったが、完成にこぎ着けた」と振り返り、高田会長は「ぜひ市民に見てもらって、い賓閣への意識を高めてほしい。新たなスタートを切って、ゆくゆくは本格復元の夢を果たしたい」と話していた。

模型はいったん、高田会長宅で保管しながら、説明プレートなどを加工する。8月9日から2週間、ひたちなか市勝田中央の市民交流センター「コミュニティギャラリー」で展示する。

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