街中だるま市始動 1、2日 高崎駅西口 少林山は6、7日 

上毛新聞
2017年1月4日

群馬県高崎市は来年元日と2日、JR高崎駅西口駅前通りで「高崎だるま市」を初めて開く。街中の同市田町でだるまを売る様子は1829(文政12)年の文献でも確認されており、歴史を踏まえた新たな名物となりそう。駅前での開催は県外からアクセスしやすく、日本一の生産量を誇る高崎だるまを全国に発信する機会として、関係者の期待も高まっている。

県内のだるま生産者らでつくる県達磨製造協同組合(中田純一理事長)が今年、設立100周年を迎えた節目に合わせ、新たな試みとして市と準備を進めてきた。江戸後期の文献「高崎談図抄」から、同市田町の初市でだるまを売っていたのが明らかになったことも後押しした。

高崎だるま市は、JR高崎駅西口にある駅前通りの約120メートルのエリアを車両通行止めにして開催。同組合から約40軒が出店し、40メートルの区間にテントを並べて日本最大級のだるま市を演出する。中田理事長は「高崎のだるまに、より親近感を持ってもらえるだるま市を目指す。多くの人に足を運んでもらいたい」と意気込む。

伝統的なだるまだけでなく、干支(えと)だるまや色とりどりのカラーだるまを販売し、だるま職人の実演や名入れも実施。無料でだるまを回収するスペースを設け、後日、だるまを供養する「お焚(た)き上げ」を行う。

高崎だるま市の販売企画に携わる今井だるま店代表の今井裕久さん(46)は「職人によってだるまの製造方法やこだわりも違う。気に入っただるまを見つけ、店に来るきっかけにしてもらえたらうれしい」と期待する。

元日から高崎の街中は、食でもにぎわいそうだ。会場はパスタや焼きまんじゅう、うどんなど市内の約20店が集まり、地元グルメを楽しめるブース「開運たかさき食堂」を開設。高さ2・8メートルの特大だるまを設置し、マーチングやチアリーディング、バンド演奏などのステージイベントで盛り上げる。

開催に合わせ、駅ビルの商業施設「高崎モントレー」は長年の慣例だった2日の営業開始を前倒しし、元日から初売りを行うことを決めた。担当者は「エキナカも大きなにぎわいで来場者を迎えたい」と話す。
高崎だるま市は元日午前11時~午後6時、2日午前9時~午後6時。餅と甘酒の無料配布もある。

歴史に従って新たな伝統を
富岡賢治市長の話 新年に全国に先駆けて、高崎の誇るべき特産品である、だるまの市を開けるのは幸せだ。街中で開催していたという高崎の過去の歴史に従って、だるま職人の皆さんと新たな伝統をつくりたい。市内外から多くの人にお越しいただければうれしい。

◎少林山は別開催 6、7日 伝統行事や演奏会

220年の歴史があり、高崎の年始めの風物詩として知られた少林山達磨寺(高崎市鼻高町)の七草大祭だるま市と、高崎だるま市は別の開催となる。二つの行事に分かれた背景にあるのは、運営をめぐる関係者の考え方の相違だ。

2015年1月までは少林山達磨寺が主催する七草大祭だるま市に、県達磨製造協同組合と露天商団体が出店し、だるまなどを販売してきた。だが、出店条件をめぐって折り合いがつかず、露天商団体と寺側の意見が対立。今年1月の行事では露天商団体と同組合が出店を見送った。結果、だるまの露店がほとんどない異例の状況となり、例年の盛り上がりとは程遠いものになった。

伝統の祭りが途絶えることに危機感を持った高崎市は融和を呼び掛けたものの事態は動かず、9月に同組合などとの協議を経て駅前通りでの開催が決まった。

七草大祭だるま市は1月6、7の両日行われる。星祭大祈祷(きとう)など正月七草の伝統行事をはじめ、能やコンサートも実施する。同組合は出店しないが、だるまは境内で販売する。広瀬正史住職は「寺としては伝統の行事を守り、楽しみにしてくれている人のためにも、これからも1年1年積み重ねていきたい」と話している。

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