スキー場 冬本番 コース新設、遊び場拡充

上毛新聞
2016年12月5日

スキーシーズンを迎え、県内のスキー場がコースの新設やエリアの拡充などで利用客の呼び込みに力を入れている。昨季は暖冬による雪不足が響き、入り込み客数が大幅に減少した。スキーゲレンデに加え、外国人をターゲットにした設備を充実させたり、会員制交流サイト(SNS)を積極的に活用したりして、巻き返しを図る。

奥利根スノーパーク(みなかみ町)は、これまでの頂上から900メートル上へ延長し、新たなコースを設けた。10日のオープンに向け、リフトも設置。人工降雪機は4台から25台に増やした。
スノーパークは他のスキー場に比べ標高が低く、雪不足の影響が大きい。昨季は1カ月ほど営業期間が短くなった。担当者は「昨季は雪がなく、厳しい声もいただいた。シーズンを通して安定したゲレンデを提供したい」と意気込む。
ノルン水上スキー場(同町)はそり遊びなどができる「スノーランド」を2倍に広げた。スキーをしない家族連れらに人気で拡張を決めた。雪上のトレッキングを楽しめるよう、スノーシューの貸し出しにも力を入れる。
万座温泉スキー場(嬬恋村)は、チューブに乗って滑るチュービングコースに、長さ50メートルの初級者用コースを新設した。ラフティングボートを引っ張る「スノーラフト」や「かまくら村」も設け、雪遊びが目当ての外国人客を取り込む。
SNSを使った取り組みを強化するのは、11月26日にオープンしたたんばらスキーパーク(沼田市)。無料写真共有サイト「インスタグラム」で、ゲレンデで撮った写真を投稿してもらう企画を実施する。優秀作に賞品を贈ることで誘客につなげる。
県スキー場経営者協会によると、昨季のスキー場の入り込み客は約163万5千人。雪不足でオープンの遅れや早めの営業終了が響き、前季から2割以上落ち込んだ。

【写真】コースを新設する奥利根スノーパーク=11月28日.