青パパイアで甘納豆 フェスで25日販売

茨城新聞
2016年9月23日

 新たな地域の特産品に-。水戸市内の農家でつくる「水戸青パパイヤ栽培研究会」(深谷清正会長)が青パパイアを原料に使った甘納豆を商品化し、25日から販売を始める。青パパイアは栄養価が高く食べやすいにもかかわらず、国内では知名度が低い。通年販売できる製品へ加工することにより周知を促し、生産拡大と特産品としての地位確立を目指していく。
 パパイアは中南米原産の果物。沖縄県や東南アジアなどでは、熟す前に収穫した青パパイアが肉料理やサラダなど「野菜」として日常的に調理されている。同会によると、ポリフェノールを多く含み、抗酸化作用に優れているという。
 地域の特産品として新たな作物の生産を模索していた深谷会長が、約7年前に試験的に栽培を開始。「食味に癖がなく、生産に手間もかからない」ことから、内原地区を中心に生産が広がり、2014年には同会を発足させた。現在では14人の会員が生産を手掛け、計50アールで約3トンを収穫している。
 ただ、県内では青パパイアの知名度は低く、市場は小さいのが実情だ。このため、同会は年間を通して販売できる商品を開発し、消費者の目に留まる食材として商品化を進めている。
 今回商品化したのは、青パパイアを角切りにした甘納豆。製造は笠間市の甘納豆メーカー、根本製菓に委託した。価格は200グラム入りで540円(税込み)。25日に水戸市の中心市街地で開かれる「水戸まちなかフェスティバル」内で販売を始め、その後は市内の直売所などでの販売を検討している。
 このほか、同会ではこれまでに業務用としてペースト製品を開発し、病院や老人福祉施設に調理用食品として販売。昨年からは、青パパイアの葉や枝部分をウサギ向けのペットフードとして製造業者に供給している。
 深谷会長は「今後は販路の開拓が課題。肉を軟らかくする性質や高い栄養価などを訴えて、水戸の特産品として青パパイア普及に努めたい」と話している。

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