「西塩子の回り舞台」安全祈願し設営準備 常陸大宮

茨城新聞
2016年8月28日

日本最古とされる組み立て式の農村歌舞伎舞台「西塩子の回り舞台」の組み立て作業の安全を祈願する地鎮祭が27日、常陸大宮市塩子地区の大宮公民館塩田分館グラウンドで行われ、10月15日の公演に向けて関係者が約1カ月間の作業の安全を祈った。連日作業を続け、10月上旬には間口、奥行き各20メートル、アーチ型の屋根最高7メートルの壮麗な舞台が完成する予定。

地鎮祭は西塩子の回り舞台保存会(大貫孝夫会長)や市民ボランティア、市と連携する茨城大生ら約70人が参加した。舞台の組み立ては屋根の設置など高所での作業が多いため、神事で無事故を祈願した。この後、早速、グラウンドの草刈りなど舞台設営準備の作業に入った。

今後、木材約150本、真竹約300本を使って回転式の舞台を造る。真竹は毎回新しいものが使われる。今回は座席にも使用するため、約500本を地域の竹林から切り出す。大貫会長は「けがのないように作業して舞台を完成させたい。公演は多くの人の思い出に残るようにしたい」と意気込んだ。

回り舞台は江戸時代後期の舞台道具などが残る県指定有形民俗文化財。1945年を最後に中断していた。その後、貴重な文化財であることが判明し、地域住民らで保存会を結成して97年に復活した。以後、ほぼ3年置きに舞台を設営して公演を行ってきた。前回2013年の公演は、約6千人の観客を集めた。

今年は舞台復活20周年。大宮北小児童による常磐津「子宝三番叟(さんばそう)」や歌舞伎「白波五人男・稲瀬川勢揃いの場」、地元住民による歌舞伎「吉例曾我対面・工藤館の場」などのほか、埼玉県秩父市の秩父歌舞伎正和会がゲスト出演する。各幕間には、地元の伝統芸能なども披露される。

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