歴史的街並みを評価 結城商議所が観光振興賞

茨城新聞
2016年7月14日

結城商工会議所(中山徹雄会頭)は、「全国商工会議所きらり輝き観光振興大賞」(日本商工会議所主催)の優秀賞に当たる「振興賞」を受賞した。歴史的な街並みをアート展示やコンサートの会場として活用し、結城市の魅力を発信する「結い市」や「結いのおと」などの活動が、優れた観光振興の取り組みとして評価された。関係者は「受賞を励みに、さらに魅力あるイベントにしていきたい」と喜んでいる。

両イベントは市内の若者による団体「結いプロジェクト」が企画、運営。2010年に始まった結い市は、市内の伝統的街並みでアートや音楽、食を楽しめる。初回は500人程度の集客だったが、昨年は3万人が来場するなど人気が高まっている。

13年から開催の結いのおとは、老舗のつむぎ問屋やカフェなど情緒あふれる空間で演奏を楽しめる催し。街中での音楽フェスのモデルとして、業界や全国の音楽ファンから注目を集めつつあるという。

同大賞は、地域の個性が光り、他の商工会議所の模範となる観光振興の取り組みを表彰するため08年度に創設。結城商議所は結いプロジェクトの取り組みを支援し、事務局も務めていることから名乗りを上げた。全国の観光関連の企業経営者らで構成する専門委員会の審査を経て、今回の受賞に至った。大賞は長崎商工会議所。

結いプロジェクトの飯野勝智代表は「結城のいいところを伝え、新しい人に来てもらいたい思いでやってきた。イベントを通して、街の人たちとも信頼関係ができてきた」と語る。

今後はイベントだけでなく、空き店舗への新規出店者の誘致といった日常的な同市の活性化を図る拠点づくりを進める考え。

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